
No89. 「メディア状況をデッサンする」
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2008.1.1 |
明けましておめでとうございます。
本年も、宜しくお願いいたします。
これが今年の年賀状(ちょっと見難いので、ココをクリックすると拡大版)。
近代以後のメディアを巡る関係の変化をスケッチしてみました。これをどうデッサンし、そしてデザインしていくのか、いまのメディアを巡るさまざまなベクトル解き明かし、テレビが選択する方向を探り当てることが今年のテーマだと思います。
「ポスト9.11.」が現代的な視点といわれますが、「ベルリンの壁解体」後の世界の液状化現象という流れの中で世界を見ることが第一、第二に黒船来航以来の日本のナショナリティーを歴史的に総括すること(特に近代としての昭和前期)、そして第三に、デジタル技術とインターネットによる情報革命の「意味」を情報工学的ではなく、また産業論や経営論としてでもなく、思想の地平で捉えること。この三点をキチント認識することが、私たちの基本的視線といえるでしょう。とはいえ、これは容易なことではありません。そのうえ、そのクロスポイントを見極めるというのは、まことに難易度の高い仕事です。しかし、テレビジョンの直近の課題はそれしかないのです。それだけの力量があるかと問われれば、No!としか言い様がありませんが、意識だけはそこにおいておきたいのです。
乱世の予感がします。危険な時代に入りつつあるという確かな感覚があります。こういうときに、「歴史は同じことを二度繰り返す。一度目は悲劇として、二度目は喜劇(ファルス)として」という箴言を思い出します。 歴史はそれを証明するのでしょうか。その時メディアは何をするのでしょうか。眼を逸らさずに見ること。でも「見てるだけ」という行為可は能でしょうか。
難しい年を迎えました。
年賀状をもう一枚。個人用に作ったものですが、結局別のものにしたので、使われなかったものです。でも、なかなか気に入っているのでご披露します。
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